コミュニケーションとアサーション

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コミュニケーションとアサーション

教育の分野ではアサーション、アサーティブ、アサーティブネスに認識は高いものの、ビジネス社会でアサーションの認識を持っている方はまだまだ少ないのが実情です。ですからアサーション、アサーティブの導入の無関心に危機感を持っている人はさらに少ないようです。しかし、アサーションがコミュニケーションで果たす役割は想像以上に大きいもので、それはIQよりも格段のインパクトでビジネスに影響を与えていることが明白です。


ビジネスとはコミュニケーション力です。それより先に人間力は人間関係力です。人間には「じぶん外の力」と「じぶん内の力」があります。「じぶん外の力」とは性別、年齢、地位、役職、専門知識など自分ではどうにもならないことや他者の評価に委ねるものなので最初はゼロ。
「じぶん内の力」の方は、自分の内なる力でオギャーと声をあげたときから備わっています。人力と言ってもいいでしょう。ライフスキルという表現もあります。災害にあっても生命力で生き延びた事例は感動とともに伝聞されています。「じぶん内の力」は強いのです。


「じぶん外の力」も「じぶん内の力」も、経験、体験を経て育むものです。人間は「じぶん外の力」と「じぶん内の力」を使って生きているので、人間が行うビジネスの結果はコミュニケーション力左右されます。


コミュニケーションとは、具体的にはどういうことでしょうか?
話をする、酒を飲み交わす・・・そんなイメージがしっくりするかも知れません。
でも、それはビジュアル・イメージにすきません。
依頼する、断る、反対する、ほめる、叱る、謝る。なかでも一番多いのは「依頼する」です。
コミュニケーションとは、してもらいたいことを言葉で伝えて「してもらう」ことだと言えます。人間は共同体に属しているので、ひとりで生きていません。特に近代国家の都市型生活にあっては、ひとりで生きて行けないようになっています。「おれは一匹狼でいいんだ」と言っても、属している共同体が小さいだけで、やっぱり、依頼する、断る、反対する、ほめる、叱る、謝るを繰り返して生きています。


コミュニケーションは、互いのコミュニケーション力の影響を受けます。
コミュニケーション力は、次の3つに集約できます。
・伝えたいことがある
・伝えたい思いがある
・伝えたいスキルがある


伝えるスキルとは
・正しいフレームワーク
・正しいプロセス(始め方〜目的達成)
・正しい態度(率直・誠実・対等・自己責任)
・正しい反省をする力
以上がバランスよく揃っていることです。


・伝えたいことがある
・伝えたい思いがある
・正しく伝えるスキルがある
あるだけでなく基準が問題です。よく売る人とは、間違いなく伝えたいことがあり、伝えたい思いがある人です。しかし、売りさえしたらいいというのは必ず後にツケを回すようなことになるので、なにを伝えたいのか、どんな思いか、「在り方(THE WAY)」を正すようにしたいものです。


つまり、相手目線になっているかどうか、自分の立場だけに注目して依頼するのは、頼まれる側にしたら、いい気持ちではないでしょう。
WIN-WIN」のフレーズをひっぱり出す理由が、現場での相手目線の欠如、その背景に潜んでいる自己肯定感の乏しさを語っています。


あなたには伝えたいことがありますか?それは相手にとってメリットのあることか。
あなたには伝えたい思いがありますか?それは相手にとってメリットのあることか。
あなたには正しく伝えるスキルがありますか?それは相手のメリットを伝えきれるスキルか。コミュニケーション力をアップするには、常にその設問を自分に向けるようにします。


この世はとかく難しいというのは、価値観が違うからです。
昔は同じ価値観が永きにわたって続いたので、ズレが小さくコミュニケーションも楽でした。
いまはベルトコンベアのように、いろんな価値観が次から次へと飛び出してくるし、その価値観の根拠が知らない世界の文字と写真だけということもあるので、なかなかつかみどころがありません。
そうであっても、価値観の違いを発見して、価値観のズレを修正する作業を通して、依頼したいことをしてもらえるようにしていかなくては、なりません。この活動が「アサーション」です。


遠くにあるものを近づける活動・・・それがアサーションです。
つまりひとりひとりの違いを認めて、握手できるように寄っていく。


コミュニケーションの主導権は依頼する側にあります。依頼する側が動かないとコミュニケーションは始まりません、
依頼される側が「うん」と言わないと物事は進みませんので、主導権は依頼される側にあるとも言えます。そこで両者の関係は対等であることが認識出来ます。
つまりWIN-WINは、言うまでもないわjけです。


これを実現できる力が、コミュニケーション力といえます。
人間には「じぶん外の力」と「じぶん内の力」があると言いましたが、「じぶん外の力」を使おうとするのは「対等」であることを意識していない人が多いようです。
よく「今日こそはバシッと言ってやりますよ」とか言うひとがいます。
経営全般の知識もないのに、専門知識を振り回し、鬼の首でも取ったかのように、相手を抑え込もうとする人がいます。


対等でなくていいと考える人は、自分より目下と思う人にはアグレッシブル(攻撃的)になりがちおです。それは日頃から目上の人には自分の意見や思うことが通らないと考えているからです。
「自分の行動を自分で選択して実行する権利」を実行していない人です。つまりいろんな思い込み、決めつけに自分を縛りつけているために自由な発想ができず、適切な状況判断ができない人です。


自分の行動は、自分の目上の人によって決定されていると思い込んでいる人です。思い込んでいるだけで実際はどうだか分かりませんが。思い込みがあると目上の人に対しても率直でなくなりますので、自分に対して誠実でなくなります。責任の引き受け方も曖昧で、自分の行動は自分で選択できない、自分の責任は自分の意思で引き受けれないと思うので責任転嫁を考えてしまいます。
こういう状態からしても、コミュニケーション力の脆弱さは明白です。
本当の能力とは無関係です。自分の思い込みが脆弱さに追い込んでいるのです。
アサーションとは、このような問題を正常化して、じぶん内の力を育み、潜在する力を発揮できるようにしようとするものです。


コミュニケーションに問題があるとき、たとえば業績が芳しくないというのもそのひとつですが、そんなときに、見直してほしいことがあります。


いったい誰が、コミュニケーションを断ち切っているのか」という疑問です。


コミュニケーション力は、
・伝えたいことがある
・伝えたい思いがある
・正しく伝えるスキルがある
この3つです。


これがひっくり返って

・伝えたくないことがある
・伝えたくない思いがある
があれば、どうなるでしょう?たとえば値上げという活動の場合、あるいは、自分には営業力がない、自分の言うことなんか誰も真剣に聞いてくれないと考えていたら、どうでしょう?伝えたくないことがあって、伝えたくない思いで仕事していると、求める結果に到達することは困難です。


主導権を持っている伝える側にコミュニケーションの断絶が起こっているのですから、依頼される側はいい気持ちがしません。伝えたくない思いを誠実と錯覚して、相手かまわずに自分の価値観を押し付けているのですから、依頼される側は迷惑でしかないのです。
値上げの場合には相手は反感を持つし、購買を求められる側は不満を持つのが自然な結末です。その結果を前提としてする経営が「事実前提の経営」それに反して、こうあるべきという理想を掲げて果敢に向かっていくのが「価値前提の経営」です。


価値前提の経営なら、結果は結果として受け止めますが、どうしてこんな結果になったのか、どうすれば目的は達成出来るのかを考えて、行動します。その繰り返しを出来るまでやり続けます。
この両者の事実に対する認識と対応の仕方には天地の開きがあります。これを毎日繰り返すわけですからコミュニケーション力に差が出るのは当然です。


相手目線で考えるなら、値上げの場合には値上げの理由以上に、値上げ分え生じるデメリットを他のメリットでカバーする提案です。
購買でも同じで、購買で生じるデメリットへの共感と判断、それをカバーするメリットの提案が必要なのです。
メリットの提案をする力が、対等、率直、誠実、自己責任なのです。


コミュニケーションの主導権は依頼する側にあるという根拠が分かっていただけたと思います。
根拠を支えるのが次の点です。
・じぶん力を使う(思い込み、決めつけをしない。)
・アサーティブであること(対等、率直、誠実、自己責任)
・コミュニケーション力(伝えたいことがある、伝えたい思いがある、正しく伝えるスキルがある)


アサーション、アサーティブでないことが、どれだけビジネスチャンスを潰し、人の育成の面でリスクがあるか、特にリーダーシップを育むうえで決定的な要因になっています。

いつも、男前です。



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