コミュニケーション力

人は自分は価値ある者と思いたい。自由主義社会であり共産主義も、そのためのアプローチの仕方の違いに過ぎません。つまりビジネスとはコミュニケーション力であり、それを支える人間力とは人間関係力につきます。


よく安く売るなら誰でも売れると、安く売る人を下に置いたような見方をする人がいます。それはコミュニケーション力、人間関係力を使おうとしない姿勢を批判的に語っていることが多いのですが、安く売るにはコミュニケーション力、人間関係力がしっかりしていないと続かないものです。



さて、コミュニケーション力とは、


コミュニケーション力は、次の3つに集約できます。
・伝えたいこと(内容)がある
・伝えたい意欲がある
・正しく伝えるスキルがある



伝えるスキルとは
・正しいフレームワーク
・正しいプロセス(PDCA
・正しい態度(率直・誠実・対等・自己責任)
・正しい反省をする力
以上がバランスよく揃っていることです。つまり、伝えるスキルとは、ツールの使い方と使いこなす力と言えます。



伝えたいを食べることに置き換えると「弁当」が内容、「食欲」が意欲です。
しかし、楽しい食事をするには、弁当があって、食欲があればができるかと言うと、それだけでは無理です。
食事する環境を整備しないと折角の弁当も台無しです。そこでいくつかのスキルが必要になります。道具やテーブルセッティングなどで楽しさは格段に大きくなります。コミュニケーションも同じで伝えるスキルがあれば、実りのあるコミュニケーションが円滑に行えます。

伝えるスキルとは、フレームの使い方と使いこなす力、フレームワーク力です。
フレームとは「額」ですが、事象を観察・分析し、適正な行動を判断するときに、どの額を使えばはっきり見えて、問題解決に役立つか、額を選んで使いこなす力がフレームワークです。


では、正しいフレームワークとして役に立つものをいくつかご紹介します。


事実・認識・行動の3段階
3Cモデル
マーケティング・ミックスの4P
サービスの5原則
5W!H
人口分布曲線
製品進化トライアングル
イノベーター理論(採用者分布曲線)
事業優先順位のマトリックス
SWHO
緊急度・重要度のマトリックス
PPM分析(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)
エドワード・デ・ボノ博士の6つの帽子(水平思考)
CTQ(シックスシグマ)
移動平均
Seven S
事業優先順位設定
等です。



どのフレームワークを使えばいいかは、事実によって変わります。最適なフレームを使うには知識が必要であり、使いこなすには技術が必要です。いずれも経験を重ねることで強化されます。投入する量と質の問題です。


こういった知識、技術を使うことが偉いように思う方がいますが、本質はそういうことではありません。求める結果を出すことが目的であって、フレームワークが目的化してしまうとおかしなことにあります。


なにより重要なのは、
答えを知っていることです。


答えを知っていると、目標に到達するためのプロセスが逆算でひねり出せます。到達するためのプロセスを、マイルストーンにして描けることが重要で、マイルストーンをステージにして適切な行動を実行することに集中するのが仕事の本体です。これが計画するということです。


つまりもっと言うと、
重要なのは、
逆算してプロセスを立案できる力。

目的地に到達できる道筋を正しく描ける能力です。


だから答えを知っていないと描けない。で、描けない場合にどうするかというと、そこで仮説を使う。
その仮説が思いつきでは使い物にならない。高い推察力が求められます。


アサーション権で説明したように、人間は神様ではありません。
答えが判らない場合に仮説を使います。仮説を使うのは、正解を知らない場合です。答えが分からないから仮説を使うのです。
だから推察力の高い仮説が必要なのです


仮説がないなら、仮説がなくて動けないより、間違った仮説でも使って前進した方がましです。前進して間違いだと気がついたらすぐに改めればいいことです。だから仮説はPDCAとセットが当たり前なのです。刻々と変わるのが世の中ですから、答えを知っていてもPDCAとセットが当たり前です。


朝令暮改は当たり前というのは、正解を見つけるためだからです。どんどん迅速にPDCAを繰り返すのです。これもアサーション権でお話したことです。成功するために失敗はしていいのです。
しかし迅速にPDCAを使わないと失敗は失敗でしかなくなります。もし、正解を見つける目的もなしに、失敗を繰り返す、朝令暮改を繰り返すとしたら、バカとしか言いようがないのです。よく「頑張ります」と心意気でぶつかろうとする方がいますが、答えも仮説もなしに、ただ目標に挑戦するというのはあまりにも拙い愚行です。

物事の仕組みが根本的に判っていないために。ツールがあることも判っていないです。この「判っていない」問題は因果関係があるので、後でまた説明しますが、判っていないことを当たり前と認識している人が多いのは、判っていなくてもいいという思い込みによるものです。マネジメントはこの段階で「崩壊」しているのです。少なくともプロフェショナルではない。


このようなチームは当然のように空中分解しますが、反省すら出来ないのでカイゼンの糸口すらつかめないままになります。アサーティブな態度だえる率直・誠実・対等・自己責任に不足があるために、コミュニケーションの断絶が起こっていて、人間尊重の精神から大きく離脱しているからです。
つまりコミュニケーション力の不足が起こっている根本原因は「アサーション権」の認識不足から始まっているのです。


・伝えたいこと(内容)がある
・伝えたい意欲がある
・正しく伝えるスキルがある


コミュニケーション力、3つの条件のどれもが満たされていない状態と言えます。3つの条件はあればいいのではなく、ないと困るのです。スタート段階で身についていないのは仕方がないにしても、期限を定めて身につけるようにしましよう。



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